結構前ですが、奥多摩で滝行体験ができると聞いて、一人で滝行ツアーに参加しました。そこでの恐怖体験を書きたいと思います。
滝行ツアーとは、その名の通り、素人でも気軽に滝行ができるツアーで費用も、お寺に泊まるため、1万円を切ります。
私が参加したのは、初日は自力でお寺に行き、そのまま宿泊。翌朝早朝に滝行に行き、午後には解散するツアーでした。
ツアー参加者は男女15名ほどで、二十代後半や三十代の方が多かったです。比較的若めですね。
初日は、宿泊先の寺の和尚の説法を聴きながら、お寺や神社のお祈りの仕方や、神仏と向き合う姿勢についてさっくり学び、夕食も粗食が出ます。ほぼのんびりという感じですね。
2日目は早朝5時に起きて滝まで行きます。起きたらまず白装束に着替えて、持参のビーチサンダルで滝行の場所に向かいます。目的の滝までの道のりは徒歩40分ほどで、ハイキングにはちょうど良い運動量でした。
私が行ったのは、9月前半でしたが、寒かった記憶が残っています。
滝行を行う滝に着くと、まずは祠に手を合わせ、無事を祈ります。その後に、住職の合図のもと、順番に滝行を行います。最初は身体を冷たい水に慣らすために1分間、和尚さんの監視の元、滝に打たれます。
自分の心を鍛えるために参加したのですが、気分は小学生の頃のプール開きに近く、「冷たい、冷たい」とキャッキャ キャッキャという感じで、心の鍛錬どころではありませんでした。
滝行は最初1分間、2回目は2分間で終わり。今、考えるとかなり短い時間ですね。
私の霊障があったのは、この2回目のときです。1回目より体が冷水に慣れており、冷たいのですが我慢できるようになっていました。滝に打たれると少し自分の心と向き合う余裕があります。
30秒ほど滝に打たれていると、謎の声が聞こえました。「もっと岸壁にもたれかかりなさい」。滝の奥は岸壁です。滝水が落ちる奥の方です。ゴツゴツした岩肌があります。
私は聞こえる指示の元、一歩後ろに下がり、背中を滝の岸壁に付けてもたれかかるようにしました。
その瞬間に、先程まで冷たかった滝の水が、温水のように温かく感じ、ものすごく気持ち良くなりました。何分でも滝に打たれていられると感じました。自分が超人化した気分です。
自分は、誇らしげに、平然と滝に打たれ続け、監視している和尚に、心の中でドヤ顔してました。そう思ったのも束の間、和尚は私の手を取り、滝から上げてしまいました。
「ずっと、入っていられたのに」と悔しい感じが残りましたが、後で、お寺の息子さんにこのことを話したら、霊に殺されるところだったらしいのです。
つまり、滝行に来ている人間の体温の感覚を狂わせて、冷たい水を温水に感じさせ、体を冷やし切って低体温にして、動けなくし、殺すのです。
私の場合、和尚が滝から出してくれなかったら、死んでいたかもしれません。
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