こんにちは、ミエナです。
今回は、「招き猫」について書いていきます。

商売繁盛を願う方や、かわいい縁起物に興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
招き猫は「ただの縁起物」でない!かわいさは「力」である

Q:あなたはご自宅に招き猫を飾っていますか?

まあ、私も持っていないのですけど…商売繁盛したいというか、猫の手も借りたいというか…
縁起物として、仏様や神様はリビングに置きにくいですが、「かわいい招き猫だったらアリ」という方も多いのではないでしょうか。
お店を経営している方は、もう既に店内に飾っている方も多いかもしれませんね。ちなみに、招き猫は、大阪では「商売繁盛」に重点を置く、東京では「ご利益」の背景に重点を置く意味合いが強いそうです。
招き猫が世界的にもユニークな存在であるその理由

招き猫は、厳密には神様ではありません。
招き猫は、いわゆる「幸運を呼ぶモチーフ」なんですね。海外では、猫の神様が存在して、有名なのは、古代エジプトの女神バステトです。他には、北欧神話の女神フレイヤは、猫に馬車を引かせることで知られています。
日本のように、猫が「開運マスコット」として存在するのは、とても珍しいです。
▼ミエナの考える招き猫のここがすごい!
- 古事記の「神様」を超える圧倒的な知名度
- 著作権料0円!ライセンス不要!デザイン改変OKのモチーフ(くまモンを凌駕…)
- 縁起物として愛された歴史が長い
- かわいい!家に置くと良いことがありそう!
これだけ、良いところが揃っていると、招き猫が日本人の心の拠り所になっていることが頷けますよね。今でも、10代の方に人気のアニメやゲームのキャラクターに使用されていますから、ご家庭、ビジネスだけでなく、ポップカルチャーにも深く浸透しています。
招き猫の由来はどこにあるのか!?

そもそも招き猫の由来は複数存在します。都内には、なんと招き猫の発祥の地が2箇所もあり、それぞれ由来が異なります。
おそらくメジャーな話なのが、世田谷区にある豪徳寺の逸話です。
江戸時代初期に彦根藩の藩主だった井伊直孝が鷹狩りの帰り、弘徳院(豪徳寺の前身)の門前で猫が手招きするような仕草を見かけます。直孝は猫に導かれるように、お寺に行くと、その後、雷雨が来たのです。直孝は、これにより危機を逃れたのですが、この一連のエピソードを「仏の因果を表している」と感じ、豪徳寺を再建し、福を招いた猫の像を祀ったのです。
豪徳寺は当たり前ですが「お寺」ですから、仏教的な考え方が招き猫のベースになっています。
世田谷区の豪徳寺で招き猫に癒される

小田急線を毎日のように乗る私…
でも、豪徳寺駅は結構、素通りします…急行止まらないし…
ちなみに、松陰神社に行く方はこの駅から世田谷線に乗り換えます。
ただ今回、豪徳寺に行ってびっくり。めちゃくちゃ楽しめます。
みんなが触る駅前の招き猫
まず、注目してほしいのは、豪徳寺駅の改札を出たところのデカい招き猫です。人間と同じくらいの招き猫なのですが、大勢の人が触るため、かなり汚れています。この汚れに、人々の商売繁盛を願う強い想いを感じました。もう、みんな、猫に縋りたいわけです。
私も商売繁盛したい!
そういうわけで、ベタベタ触ってきました。
外国人にとって招き猫は「Neco God」なのか

豪徳寺は静かな住宅街の中にあります。都会の喧噪を忘れさせるほどに静かで清らかな空気が流れます。そして、私が行ったときは、日本人よりも外国人の方が多かったです。
飾られているたくさんの絵馬を見ると、英語や中国語、韓国語など外国語で書かれた願いがとても多いです。その中には「Neco God」という文字!
外国人は、招き猫に、勝手に新しい解釈を加えています。こういうのを見ると、ちょっとほっこりします。
大量の招き猫があるお堂は、人気の撮影スポット

豪徳寺には猫のお堂があります。大量の招き猫が祀られ、完全に撮影スポットと化していました。この場所がきっと海外のSNSで拡散されているのですね。
確かに圧巻なのですが、お役目を終えた招き猫がたくさん納められているため、やや邪気が充満しています。ここはパワースポットとは性質が異なるため、長居はおすすめしません。
浅草の今戸神社に向かうと途中…

浅草の今戸神社に向かう途中…カラオケ「まねきねこ」を発見。今回の巡礼では、なぜか私、招き猫に敏感になっています…
ちなみに、楽天Edyのキャラクターも招き猫だったりします。
良縁を招く今戸神社へ(浅草)

浅草にはもう一つの招き猫の発祥の地である今戸神社があります。浅草寺やスカイツリーも近くにありますので、恋愛運アップや夫婦円満を願う方はぜひ一度、訪れてみてください。
境内には、夫婦の招き猫の像が祀られており、これを撫でたり、写真を撮って待ち受けに設定すると願いが叶うと言われています。

この今戸神社は、豪徳寺ほど広くありませんし、近くに学校もあるので開けた雰囲気です。飾られている招き猫も、黒いものだったり、種類や製作者が別だったりして、種類豊富で見ていて楽しい!
さて、ここで今戸神社の招き猫の逸話もここでご紹介します。
江戸時代末期、貧しさから愛猫を手放した老婆がいました。その猫が夢枕に現れ、「自分の姿を人形にして売れば福徳を授かる」と告げたそうです。その猫の姿を今戸焼(焼き物)にして売ったところ、評判となり招き猫が広まりました。
この神社では、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祀っており、元々縁結びの御利益があるとされてきました。そこに、この招き猫の存在が重なって、招き猫が「縁結び」をもたらす存在となっています。
役目を終えた招き猫の清め方と手放し方
招き猫は、豪徳寺や今戸神社で販売されています。
ただ、招き猫は、お守りやお札などと同様に、使い込んでくると、邪気を帯びてきますので、ときどき塩で清めたり、日光に晒して浄化させてください。
豪徳寺では、願いが叶ったときに奉納し、また新しい招き猫を授与して、次の願いを掛けるというサイクルがあります。ですので、豪徳寺で購入した場合は、お堂に奉納することをおすすめします。
今戸神社では、感謝の気持ちを込めて、古札納め所にそっと納めます。お焚き上げによって、焼納されます。
多くの人々に愛されるからこそ、招き猫は輝き続ける
様々な縁起物に触れてきた私ですが、招き猫ほど、実体経済に影響を与えているものはないように感じます。大手企業がデザインに採用し、各地でイベントが開かれ、多くの日本人に認知され、愛されているのが招き猫です。
スピリチュアルの法則で言うのなら、人々の信じる力が強いほど、そのパワーは強く偉大である。
このように、国民的な人気を誇る招き猫は素晴らしい縁起物なのです。そういう意味で「かわいさは力である」と、今回の巡礼を通じて感じました。
この記事を読んで、少しでも招き猫に興味を持っていただけたら嬉しいです。今回は、東京の招き猫について取り上げましたが、大阪圏や他の地域では、また異なる招き猫の想いがあるように感じます。
今後、関西に行った際は、関西の招き猫について記事を書きたいと思います。お楽しみに。
