こんにちは、ミエナです。
今回は、「人種差別」について書いていきます。
先月、WHO事務局長のテドロス・アダノム氏が、ロシアが侵攻したウクライナに対する支援について、「世界全体に影響を及ぼす」ことから「とても大事」だとした上で、「黒人の命と白人の命について、世界は本当に同じだけの関心をもっているのか疑わしい」と発言し話題になりました。
参考記事:「世界は黒人の命に偏見」 ウクライナ支援に絡んでWHO事務局長
世界中でウクライナへの支援が進む中で、アフリカの黒人に対する支援は、あまり進まない…テドロス氏自身がエチオピア出身であることも大きいのですが、彼の発言は、この世界の「人種差別」の様相を端的に表していると感じます。
人種差別をなくすには、どうすれば良いのか?
Q.あなたは、人種差別していますか?
自分で問いかけておいて、アレなのですが…この質問って、本当に答えにくいですよね。
一般的に日本人は、アメリカなどと異なり、そもそも多く人種と関わることが多くありませんから、「差別も何も…」と感じるかも知れません。
そして、きっと多くの日本人は、外国の方にも、人種の分け隔てなく、できるだけ親切にしようと心がけているはずです。意識的には、「人種差別」に反対し、「自分は、人種差別に加担していない」という想いがあるはずです。
では、質問を変えてみましょう。
Q.あなたは、もし生まれ変わったら、来世、どの人種として生まれてきたいですか?白人ですか?黄色人種ですか?黒人ですか?
私は、生まれ変わるなら、日本人が良いです。人種で言うならば、黄色人種です。次に白人です。そして、最後は黒人です。
私は、自分で、人種差別はしていないつもりですが、「自分が生まれ変わるなら」という視点で捉えると、上記のような優先順位をつけてしまいます。
さて、同じ質問をアフリカの黒人の方に行ったら、どうなのでしょうか?
私の予想は、黒人の方は、きっと「生まれ変わっても、黒人になりたい」と言うのではないでしょうか。それは、自らの人種に誇りを持ち、自分のアイデンティティを大切にしていると思うからです。生きている限り、「生まれ変わったら、他の人種が良い」と考える人は、全体として多くないはずです。
さらに、「アフリカに住む黒人に対し、日本人に生まれ変わりたいか?」と訊いたら、きっと「NO」と答えるのではないかと思います。
人種差別は、「道徳の問題」ではなく「知識量の差」から生まれる
「あなたは、生まれ変わったら、来世、どの人種として生まれてきたいですか?」という質問は、「どの人種が優れているか」という優生学的な視点で答えるのではなく、おおよそ「今の自分にとって、どの人種が身近に感じるのか?」という観点でその答えが導かれると思うのです。
その視点で、人種差別を考えていくと、日本人においては、そもそも相対的にアフリカ人への知識に欠け身近に感じておらず、反対に、白人に対する知識量が偏って多いことが、無意識に「それぞれの人種に対して、感情の差が生まれてしまう」ことになります。
つまり…
人種差別が起こるのは、「差別の対象となる人種を見下しているから」と考えるのは、全くの論外です。
特定の人種を見下すほど、その人種に対し、知識がないのですから。
ただ単に、それぞれの人種に対する知識量が差が、意図せずに人種差別を生んでしまう…
「遠い国の人」よりも、「近い国の人」を身近に感じることで、人種差別が生まれる…悲しいけど、人種差別は、「道徳の問題」ではなく「知識量の差」なのです。
遠い国から「生きるヒント」を学ぼうとする気持ち
人種差別は、それぞれの人種への知識量の違いから生まれます。
そのため、人種差別は、意図せずとも、自然に発生するのです。
私たちの社会は、白人の情報は簡単に手に入り、反対に、黒人の情報は、手に入りにくいです。
ですので、人種差別うんぬんの前に、実は、この社会全体が、「アフリカの良いところ」を見習う機会をロスしているとも言えるのです。
「人が、充実した人生を送る上でのコツ」を学ぶ機会が、先進国からの情報に偏っているのですね。
だから…
人種差別をなくすためには、「人種差別をやめよう」と声高に叫ぶよりも、それぞれの国から、満遍なく「よりよく生きるための知識」を得ようという姿勢が重要ではないかと思うのです。
そうすることで、それぞれの人種の持つ「誇り」、「アイデンティティ」をより良く理解できます。そうした結果、自分たちも豊かになり、人種への偏見も消えていく…
以上です。
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