こんにちは、ミエナです。
今回は、「コロナにかかったサッシャ」について書いていきます。
時事ネタをあまりピックアップしない方なのですが、下記のニュースに触れ、過去を思い出したので書いていきます。
サッシャ、新型コロナ感染報告「発熱と倦怠感ある」
日刊スポーツ – 2020年7月11日11時29分
ラジオDJなどで活躍するサッシャ(43)が、新型コロナウイルスに感染したことをブログで報告した。6月30日から今月5日まで、キャストやスタッフ全員が「濃厚接触者」に指定された舞台「THE★JINRO イケメン人狼アイドルは誰だ!!」(東京・新宿シアターモリエール)に出演していた。
サッシャについて
サッシャをご存じでしょうか?
ドイツ生まれ。飛行機パイロットのドイツ人の父、日本人の母親を持つハーフのタレントで、ラジオDJ、ナレーターで活躍しています。テレビでは『ズームイン!!サタデー(日本テレビ)』、『テレビでドイツ語(NHK教育)』など。ラジオでは、『STEP ONE(J-WAVE)』などに出演しています。
この度、サッシャがコロナに感染したとのことで、無事を祈るばかりです。
私とサッシャ
私とサッシャは、さほど、どうこういう仲でもありません。ただ、この方と一緒にラジオ番組を作った1年間が強烈に、今の自分を作っているような気がして、記事を書きたくなったのです。
コロナ感染と聞き、彼のことを思い出したので、彼の人間性についても触れたいと思います。
10年前の私。27歳で初めてぶつかった壁
ここからは、タレントの「サッシャ」を、私の当時の言い方で、さん付けで「サッシャさん」と書いていきます。
サッシャさんとの出会いは、約10年前のJ-WAVEの朝の番組です。ニュースを取り上げるいわゆるニュース番組で、ビジネスマン向けに放送してました。(ウイダーinゼリーが、一部スポンサーだった。)
この番組は、朝5時〜7時までの2時間番組で、平日の月曜日から金曜日のいわゆる帯番組でした。
あまり知られてませんが、朝5時から生放送の番組を放送する場合、制作スタッフは、前日の深夜0時入りです。つまり、深夜0時〜朝10時までぶっ通しで働くのです。
なので、朝の生放送のテレビ番組を観たら、ぜひ、そこで働く方々にエールを送ってほしいです。朝の生番組に関わる人たちは、前日から寝ずに働いています…。(出演者は朝3時入りくらい…。スタッフの方がもっと早くから準備してます…)
【余談】
朝の生番組は、なぜこんなに入り時間が早いのかというと、瞬時に届くニュースに即座に対応する必要があるからです。例えば、アメリカでコロナの感染拡大の情報が夜に入ったら、アメリカにいる専門家に国際電話を繋ぐ準備をしたり、現地情報を収集したりするのです。
ビッグニュースが入ったら、ずっと前から作っていたニュース原稿を捨て、ビッグニュースの放送に即座に対応します。つまり、放送内容がすぐに入れ替わるのが朝のニュース番組なのです。
このスタッフは、めちゃくちゃ大変です。キャスターも、いきなり準備してない緊急ニュースに対応したりするので、気が抜けないのです。
ときに36時間連続で働く当時の私
私は、この朝のニュース番組で、たしか月曜日と木曜日の担当でした。サッシャさんは、月〜金までずっとメインDJでした。
私ごとですが、当時はこの朝番組と、昼番組、深夜の音楽番組を担当してたので、昼と夜と朝がぐちゃぐちゃになった生活を強いられてました。(上に、当時の自分のタイムスケジュールを記載しました。赤い部分は労働時間です。)
労働時間が長いのと、寝る時間がバラバラです。この異常なシフトで、当時の私は、ストレスで抜け毛がすごく、家で発狂しそうな精神状態でした。
ニュースに無関心で、いつも怒られる私
サッシャさんの話に戻ります。
サッシャさんは、滅多に放送事故を起こさない、すごく局内でも評判の良い方でした。とにかく、ちゃんとした人なのです。
ドイツ語、英語、日本語を操り、また、政治、スポーツなど時事ニュースに詳しく解説も上手でした。彼は、朝3時入りにも関わらず、遅刻も皆無で、安定して信頼を得る人です。
サッシャさんと真逆の私
ニュース番組向きのサッシャさんと当時の私は真逆でした。
当時の私(27歳)は、時事ニュースをよく知らない。政治に興味ない。スポーツ観戦は全くしないという、ニュース番組に携わってはいけないような人間でした。
それゆえ、サッシャさんにもの凄く嫌われたのです。なぜなら、彼にとってJ-WAVEの帯番組は、当時、大抜擢にあたる大きな仕事でした。DJとして出世する一大チャンスだったのです。
当時の私のような無知のスタッフは、自分の足を引っ張る人間なわけです。
そんなわけで、10年前の私は、このサッシャさんに超絶に嫌われてました。
最終的に、そんな私は、サッシャさんに「スタッフ(私)を変えてほしい」と当時の社長に嘆願され、精神をズタボロにされるのでした。
サッシャさんの自宅まで誤りに行く私
結局、サッシャさんの私に対する怒りは収まらず、最終的に、私は、サッシャさんに誠意を見せるために、サッシャさんの都内の自宅に謝罪に行きました。
当時、サッシャさんは新婚だったので、キレイな奥さんが玄関にお出になられて、その後、サッシャさんが渋々、出てきました。
急に、一番嫌いなスタッフに自宅に来られたサッシャさん。「もう、いい。分かった。」と、とりあえず、許してくれました…
あのときのトラウマが未だに自分を前に突き動かす
サッシャさんに叱られ、窮地に立たされた当時の心境は、今でも、胸を締め付けます。
今でも、知らないニュースがあると怖いのです。(当時は、ニュースについて詳しくないと怒られるし、戦力外通告される仕事環境下…)
しかしながら、ニュースとはドラマ。根本の仕組み(ストーリー)を知れば、自ずと情報取得数は少なくて済みます。
例えば、政治のニュースは政治の仕組みについて知っていれば、大体、先読みができたり、少ない情報でも、全体像がカバーできるのです。
当時の私は、政治の仕組み、ビジネスや経済の仕組みが理解できておらず、情報に踊らされたのです。
仕事を辞めてから読書家になった
サッシャさんに謝罪した後、たまの休日で屋久島に行き、記憶喪失になる(※)のですが、このラジオの仕事を辞めた後でも、私は、時事ニュース、政治、ビジネスを知ろうとしました。
※参考記事:私の人生を変えた屋久島【重なった6つの偶然】
それは、いつかサッシャさんに会ったら、「未だに、ニュースについて詳しくないのか?」と残念な人間を見るように、言われそうな気がしたからです…(実際には会う機会はない)
仕事を辞めてから数年、常にカバンに5冊くらい本を持ち、めちゃくちゃ本を読みました。数えてないですが、600冊以上読んだと思います(たぶん)。
政治についても、ある程度は、理解できると思います。
今思うと、このサッシャさんとの想い出は、ツラい断片的な想い出ながらも、自分を鍛えるきっかけとなっていたと思います。
そして、振り返ると
サッシャさんが叱ってくれたことは、遠からず「当時の私に必要な何か」を気付かせてくれたように感じます。そういう意味でも、1年と短い期間でしたが、1つの運命の出会いかと思う今日このごろです。
わたしは長い間ドイツに住んでいたので、一般的ドイツ人の知性の強靭さをよく知っています。
わたしもミエナさんと一緒でして、彼らに接し、自分の教養がいかに偏っていたか、世界認識が未熟であったかを
思い知らされ、それ以来、彼らと対等に話をできるこの世界の住人として生きていきたく勉強勉強の毎日でした。
それが、10年ほどたってコロナの状況もあいまり、海外にまた出られる希望をなくしてしまい怒りや憤りと戦っていたのがコロナ一年目でした。
コロナニ年目に入り、情報を絶たれ自分のやりたい分野も社会的に閉ざされた状況にもう抵抗する気も失せ、この頃は初心を忘れ英語の勉強も時事問題の収集も将来の夢も遠くなりしょんぼりしていました。
そんな折にミエナさんのブログに出会ったのですが、この記事をよませていただけた偶然に感謝したいです。
ミエナさんの当時の頑張り、辛さ、その後のお思いにも触れることができ、今までより近しく感じられ、本当によかったと思います。
これからも、興味深く勉強になる記事を楽しみにしています。
さやさん、
コメントありがとうございます。
自分の中の「勉強の偏り」って、
偏った知識しか持っていないときは、本当に気付けないですよね。
この記事がお役に立てて嬉しいです。
ミエナ